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【豆知識】食品の保存方法や食中毒対策について【梅雨】

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うなぎこ

アラフォー食品表示診断士。中級食品表示診断士、衛生検査技師取得
10年程食品分析会社→ 食品表示規格業務に3年以上従事
実家は建築関係の会社を経営、プライベートで注文住宅3棟に携わる。
これまでに海外はアメリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアなど夫婦合計約15ヶ国は経験しています。
夫も技術系。小学生の娘2人。

【豆知識】食品の保存方法や食中毒対策について【梅雨】

食品の保存方法や食中毒対策について

こんにちは、うなぎこです。私は10年程食品分析会社で働いていました。
その経験より、この時期に腐りやすい食品の保存方法や食中毒対策などに関して紹介します。

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①食品の保存方法に関して

皆さん、カレーは大好きですよね。よく「一晩寝かせたカレーは更に美味しい」
とか言いませんか?実は、カレーに限らず鍋を使って煮る食品は、寝かせる方法に注意しないと食中毒の原因になりかねません。

食中毒を起こす細菌の中には芽胞菌といって、細菌に対して環境が悪くなると芽胞というシェルターのような固い殻を作製してその中に入る菌もいます。この芽胞は100℃でも死滅せず、温度が45℃くらいまで下がると一気に増殖を始めます。

そう、この45℃くらいというのは、火を止めてしばらく経った鍋の温度に相当します。
鍋の真ん中は、なかなか冷えず、ちょうど細菌が培養される程よい温度になってしまうことも多いんです。

芽胞菌は火をかけても芽胞内に入って殺菌されないので、鍋の温度が50℃くらいに下がったら増殖を始めて45℃で最も増殖します。そして、食中毒の原因になる毒素を出します。その毒素の入ったカレーなどを食べて食中毒を起こすというメカニズムです。

また、芽胞菌はそんなに珍しい菌ではなく、日常の生活空間にも存在しています。
なかなか完全に混入することを防ぐのは難しいです。

対策としては

「食事後の鍋は冷蔵庫にすぐ入れて冷やす」

ということに尽きます。これにより、45℃くらいの状態にはほとんどならずもし芽胞菌が存在していても増殖はほとんどしません。分析センターによると、加熱後2時間以上放置するだけで、代表的な芽胞菌のウェルシュ菌では増殖のリスクは高まるそうです。

カレーだけでなく、みそ汁なんかでも同じです。鍋で煮る料理全般に共通することなので、食べ物の腐りやすいこの時期は特に注意してください。

②キッチンダスターに関して

キッチンダスター、いわゆる「ふきん」ですね。このキッチンダスター、実は最近の温床になりやすいんです。ダスターを水に濡らして拭いた後、1日も経たずにダスター内に最近は繁殖し始めます。

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実は、ダスターでテーブルを拭いているはずなんですが、ただ細菌を撒き散らしているだけ、というケースも多いんです。また、水で洗うだけでは細菌は落ちません。ダスターをきちんと殺菌する方法は

1 中性洗剤で洗って乾かす
2 熱湯に漬ける
3 キッチンハイターに漬ける

といくつかありますが、どれも毎日行うのはとても大変です。

そこでお勧めなのが、アルコールとキッチンペーパーを使ってダスター替わりに使うことです。
アルコールには多くの食中毒菌を殺菌する作用があります。このご時世だと、皆さんどの家庭にも
アルコールスプレーは常備しているのではないでしょうか?

テーブルにアルコールスプレーを拭いて、紙のキッチンペーパーでふき取る感じです。
アルコールを使う際の注意点として、アルコール殺菌には持続性はそんなにありません。
毎食前にアルコールにて拭く必要はあります。ダスターで拭くのと同じ頻度ですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?この時期に大事な2つの知識を紹介させていただきました。
食中毒の増えるこれからの季節、衛生管理には気を付けてください。

(うなぎこ)

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うなぎこ

アラフォー食品表示診断士。中級食品表示診断士、衛生検査技師取得
10年程食品分析会社→ 食品表示規格業務に3年以上従事
実家は建築関係の会社を経営、プライベートで注文住宅3棟に携わる。
これまでに海外はアメリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニアなど夫婦合計約15ヶ国は経験しています。
夫も技術系。小学生の娘2人。

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